エクストリーム




ロングトレックトリップ
LONG-TREK TRIPS


By Keith Gillogly

ロングボードの趣旨を定義する事は簡単な事ではない。移動する為の楽しいツールだという解釈の人もいれば、通勤通学の為、スリルの為、自身の限界に挑戦するための物と考える人もいる。視点はなんにしろ正当であり、それらを追求した事で、ロング・トレック・トリップという、共通の副産物が生まれたのです。

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数週間、もしくは数ヶ月、知らない土地をスケートで旅するという事を今日では多くのスケートボーダーも実践しているかもしれません。もしあなたが初めて長いトレック(スケートボードで移動)を考えているのなら、過去に実践してきたスケーター達のアドバイスに耳を傾けようではありませんか。知識と根性を持ち合わせれば、あなたも遠い彼方にたどり着くかもしれません。

さて、それでは長距離のトレックを行うにあたり、どのような装備をすれば良いのでしょう。

2013年夏、白血病により1歳の誕生日を迎える事ができなかった従兄弟を最後まで看てくれたテネシー州にある病院(St Jude Chirldens Research Hospital )への寄付金を募る為、ニューヨークからカリフォルニア・サンディエゴ迄3700マイル(約6000キロ)をスケートボードで走行したDarrian Bolongie(ダリアン・ボロンギー)の装備は、キャンプとさほど変わらなかったとのこと。

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重さはあるが、絶対に必要なのはもちろん「水」。ボロンギーは常に4リッターの容器を携帯しましたが、夏のアリゾナの砂漠地帯を抜ける時はそれでも足りず、長い登り坂で脱水症状直前まで追い込まれ、たまたま通りかかった車にスパークリング・ウォーターを分けて貰い窮地を脱したそうです。「実はスパークリング・ウォーターは大嫌いだったけど、あの時は世界一旨かった」とボロンギーは語ります。

テントについては、1日中スケートに乗った後に設営するので、簡単に設営でき、撤収が容易で、軽量なものが良い。公共のキャンプ地を利用できれば良いが、そのような施設が無い場合、道から離れた安全な場所を探し野営します。しかし、朝起きたらコヨーテの群れに囲まれていた事があったとボロンギーは言っていますので要注意です。

2011年の津波により親を亡くした日本の子供達への寄付金を集める為、2013年に日本を縦断したニュージーランド出身Jack Courtenay (ジャック・コートニー)は、テントの近くで狼の遠吠えを聞いたと言っていました。日本に野生の狼は生息しませんが、用心に越した事はないでしょう。

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基本装備以外は自分が必要とする物、または必要になりそうな物を考えます。これは個人によります。例えばボロンギーはドライ・バックを持ち歩き、その中に電気機器を入れました。コートニーは移動はグーグルマップを参考にし、日本語の翻訳ソフトと旅の説明を翻訳した手紙を携帯しました。

ボロンギーはウクレレ程の大きさの軽量なベースを持ち歩いたそうです。このベース、暇な時は弾いて楽しめたし、ガソリンスタンドなどでストリート・パフォーマンスして小銭稼ぎも出来たそうです。これがある事によりモチベーションも下がらなかったとのこと。

装備の他は、当たり前ですが「体力と体調」です。長いトレックには持久力。コートニーはチャレンジの1ヶ月前からジムに通い、隣町まで毎日スケートで往復し体力づくりしたそうです。ボロンギーは毎日30マイル(約48キロ)スケートで移動して体を作りました。

テント、水、その他の装備を入れたバックパックは意外と重く厄介です。コートニー曰く「初日を終えた時は、肩が限界で、翌日、再びスタート出来るのか、かなり心配した」そうです。ボロンギーも「普段重いバックパックを背負ってスケートボードに乗る事なんてないから、トレーニング段階でバックパックを装備するべき」とアドバイスしています。

ルートに水や食料を確保できる場所があるかなど、旅行会社のガイド付きツアーではないので、事前リサーチを全て自分で考え行うのは当然。

Conner Smith(コナー・スミス)は、自身の左目の裏に出来た腫瘍を取り除いてくれたロンドンのグレート・オーマンド・ストリート病院への寄付金を集う為に、ヨーロッパにて、プリミス・ホーからブリングトン埠頭までを10日間スケートボードで移動し、寄付金を募りました。

チャレンジを行うに辺り、スミスはスケートで移動するルートを事前に車で入念な下見をして挑んだと言います。

食事も大切です。長時間スケートボードに乗り続ける訳ですから、当然カロリーの消費量も大きなものになります。道中、規則正しい食事は難しいでしょうし、バックパックのスナック菓子では栄養を十分に補充できません。

多くのオリンピック選手の食事へのアドバイザーとしても知られる、フロリダ在住のスポーツ栄養士であるElaine Hastings(エレーン・ハスティングス)は「1日の食事の60%~65%は良質の炭水化物を摂取する事で体力のベースが作られる」と述べており、このような長い行程でのチャレンジでは、必要以上に砂糖とカフェインは摂取しない、それからスポーツ系のドリンクばかりを飲まず、水と交互にバランス良く飲む事。その日の行程を終えたら、15~30分以内に簡単なサプリメントを補充し、1~2時間以内にはちゃんとした食事を取る事をレコメンドしています。

体力ばかりに目が行きそうですが、一番大事なのはその体力を作る日々の食事であり、ハスティングスは最後に「可能であれば、トレーニングを始めた時点(1ヶ月前~3ヶ月前)に、食事も実際に食べるもの(食べるであろうもの)にし、食事そのものをトレーニングに組み込むべき。正しい栄養素がなければ体は思うように動いてくれません」と語ってました。

最初は誰しも経験がありません。様々なアドバイスに耳を傾け、賢く準備しましょう。



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