エクストリーム




良い物語を作ろう
Telling Better Stories


by Michael Alfuso

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撮影は楽しい!機材の進歩により、誰でも簡単に友達を撮影したりして、スケートボード・ストーリーを作る事が出来るようになった。しかし、良い撮影を行うには、機材の性能ばかりにフォーカスせず、予期せぬ問題に対処する能力など様々な要素をクリアしてこそ。70年代のドッグタウンから現在の最大の違いは、殆どの人が何らかの撮影機材を所持してる事ではないだろうか。又、簡単に撮影出来るだけではなく、その映像をすぐに世界中に公開出来るのだ。しかし、その結果おびただしい数の中身の無いムービーがネット上に溢れた。そんな中、語り継がれ、残って行く映像は、しっかりとしたストーリーの有るものだけなのである。

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1年程前だろうか、自分がインターネットにアップロードした動画映像に「ロングボードのビデオって全部一緒だな」という辛口コメントを頂いた。その時は一瞬落ち込んだが、よく考えると、「確かにそうかもしれない!そういえば最近の映像はどれもこれも似てる!」このコメンテーターの言う通りだと思った。トゥサイド、ヒールサイド、コーナー、スライド、フリップ、レイル、リップ、カーブ、などなど。技の撮り方にはアングルを変える位しかなく、限界があるのだ。そこで自分はスケートボードのスキル部分にフォーカスするのではなく、良いストーリーが背景にある映像を作らねばと気がついたんだ。

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方向性を見つけた私が強く影響を受けたのがアダム・コルトンである。彼の映像はスケートボードのみにフォーカスするだけではなく、スケートボードに関わる人々、スケートボードを取り巻く環境などを取り込み、見てる視聴者はちょっとした旅に連れて行かれたような感覚を覚える。

スケートボードは自分を表現する道具であるだけではなく、人と人を繋げるツールなのである。この事に気がつかせてくれたアダムに感謝しています。

人々が覚えてる映像は面白くて、驚く展開があり、そして個性のある物。ドキュメンタリー映像「キング・オブ・ダウンヒル・スライド」を作ったセルジオ・ヤッピーと一緒に仕事をした際、彼から、「高度な技には喝采が与えられるが、良い物は敬意を生む」と教えられた。この頃から私はカッコいい映像には喝采が起こるが、良いストーリー(物語)には敬意が示される事を実感した。

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ドキュメント映像「DROP My Life Downhill/ドロップ・マイ・ライフ・ダウンヒル」などはまさしく敬意を払うべきムービーでロングボード・シネマのハードルを確実に上げた事は間違いないだろう。

ややこしい事は判らないし、もっともらしい説明は出来ないけど、予算がどれだけ有るか、どれだけ高価な機材を使ってるかは問題ではない、良いストーリーを撮るには時間がかかる事もあるだろうが、それで良いのではないだろうか。良いストーリーを得るには、少しペースを落とす事も大事な事ではないだろうか。

早く撮ろうとすると、肝心なストーリー部分が薄れる場合がある。そうなると、それらの映像は良く見かける中身の無い、同じような映像の仲間入りを果たす。派手な映像は無くても良い、自分らしい映像を心がけて撮る。難しい事は考えず、カメラを持って、皆んなも試してほしい。そしてあなたにしか撮れない良いストーリーを撮って欲しい。

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この記事はConcreteWave Vol.13 No.5 Telling Better Stories の抄訳です。



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